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付き合い方・向き合い方ガイドブック 発達障害との
付き合い方

発達障害とうまく付き合い、
自分らしく生きる

発達障害は生まれつきの脳の特性ですので、「治す」というよりも「対処する」や「付き合う」という表現の方が合っているとも言われています。
それぞれの特性にうまく対処していくことで、生きづらさをやわらげ自分らしい生活を送ることができます。

対処法の考え方

発達障害の特性に対処し、うまく付き合うには、それぞれの特性が日常生活に支障を与えないようにコントロールすることが必要です。
そのためには、まず自分の障害の特性について理解すること(自己理解)が重要です。

その上で、障害の特性に合った職場や働き方、生活環境を選び、さらに周囲の人にサポートしてもらえるよう調整すること(環境調整)が重要になってきます。

また、特性があっても日常生活に支障がなければ、そのまま生活を続けることができます。

さらに、特性からくるストレス等により二次障害を発症している場合は、その症状に対して治療を行います。

その上で、障害の特性に合った職場や働き方、生活環境を選び、さらに周囲の人にサポートしてもらえるよう調整すること(環境調整)が重要になってきます。

また、特性があっても日常生活に支障がなければ、そのまま生活を続けることができます。

さらに、特性からくるストレス等により二次障害を発症している場合は、その症状に対して治療を行います。

いろいろな対処法

日常生活に支障が出てしまう特性をやわらげたり、うまく付き合っていくためには、次のような方法があります。

それぞれの方法は正確な診断を元に医師と相談し、本人が納得し、承諾した上で進められます。また、いくつかの方法を並行して行うこともあります。もし、望まない方法や、不安なこと、疑問などがあれば、気軽に医師に相談してみましょう。

カウンセリング

医師もしくは臨床心理士と時間をかけて対話することで、自己理解を深めたり、特性への対処法について一緒に考えたり、職場などの環境へ適応できるようにしていきます。

リハビリテーションプログラム

同じ特性や困りごとを持つ人が集まり話し合いながら、自己理解を深めたり、コミュニケーション方法を学んだりする方法です。

認知行動療法

心理療法(カウンセリング)の技法のひとつで、バランスの取れた考え方を取れるようになることでストレスにうまく対応できるようにするものです。現実に起こっている問題に対する考え方や行動の偏りを少しずつ変えていくことで、特性とうまく付き合う方法を見つけることができます。

薬物療法

注意欠如・多動症(ADHD)に対しては有効な薬があります。
自閉スペクトラム症(ASD)に対しても、二次的な精神症状に薬を使うことがあります。

環境調整

特性があっても周囲と上手く折り合えるよう、環境を調整することです。周囲の人に特性について相談したり、配慮をお願いしたり、仕事上での工夫を取り入れたりすることなどがあります。
環境調整のために、各種支援機関を活用することもできます。

各種福祉サービス、支援の利用

発達障害の特性により日常生活に困難がある場合、精神保健福祉士(ケースワーカー)などより、各種福祉サービスや支援について相談することができます。

監修:昭和大学 発達障害医療研究所
所長(准教授) 太田晴久先生

本文中に使用されている専門用語(アンダーラインのついたもの)については発達障害関連ワード集に詳しく説明があります。